注文住宅の失敗例から学ぼう
注文住宅の失敗は意外に多い?

注文住宅の最大のメリットは、企画住宅や建売住宅と違って、住まい手の好きなように決められる自由度の高さですよね。しかしその反面、誰も体験したことのない自分だけの形を作ってそこで暮らしてみると、意外と住みにくかった、ココはもっとこうすればよかった、といった感じで後悔する例も結構あるようです。
せっかくの自由度を享受しつつ満足度の高い家をつくるためには、失敗例に学びつつ、心配な点や気になる点をできるだけ設計士とよく話し合うことが必要です。
よくある注文住宅の失敗例

- A 間取りの失敗
- それぞれの部屋の広さや配置については、限られた敷地の中でおそらく検討に検討を重ねる部分ではないかと思いますが、隣り合っている部屋からの音漏れや動線の悪さなどに住んでみて初めて気づく、というケースは結構多いようです。
- 対策:家族の誰がその場所をどのように使うかまでを想像してしっかり検討する
- B 設備の失敗
- まずコンセントの位置や数に関する後悔は非常に多いトラブルの1つです。子ども部屋なのにコンセントの位置が高すぎたり、コンセントを配置した場所に家具を置かざるを得ない作りになっていたり、電源がたくさん必要になる部屋なのに数が足りなかったり・・・こうなると延長コードをあちこちで使う羽目になり、部屋を歩くときに注意しなければならなくなったり、掃除が大変になったり、あらゆる不都合を生みます。
- 対策:Aと同様に、誰がどのように使う部屋かをしっかり想像してみることが重要
- C 収納の失敗
- 近ごろ人気のウォークインクローゼット、とてもおしゃれで広く使えるので収納にも悩まずに済む!ということで取り入れる人が多いようですが、これもまた目的によっては使いづらくなることもあるようです。洋服をたくさんしまうにはいいのですが、布団や細々したものを収納するには、やはり押し入れのほうが便利だった、というケースも。
- 対策:どんな目的で使う収納かを考え、適材適所に配置する
- D 造作の失敗
- 最近では造り付けの家具を設計時に配置してもらうケースも増えていますね。周囲のデザインともマッチして、オシャレな空間が期待できます。例えば天井まである本棚なんかは後から置くよりも安全で使い勝手もいいでしょう。しかし、実際に暮らしてみると、造り付けの収納と自分が持って来た荷物の量が合わなかった、テーブルが動線を邪魔して部屋全体が使いづらい、などの不具合が起こるケースもあります。
- 対策:荷物の量や暮らしむきを設計士やライフスタイルアドバイザーに話し、不安な点を伝えてアドバイスしてもらう
成功例も見てみよう!

では今度は、どんなポイントについて住まい手のみなさんが成功だった!と感じているかを見てみましょう。ピンと来たら、設計段階で参考にしてみてもいいかもしれませんね。
- 収納だけの部屋を生活のメインの場所に作った
- 家の隅に追いやりがちな収納スペースを中心に作ることで、リビングや子ども部屋、自分の部屋などどこからでもアクセスがしやすく、洗濯物をしまうにも、おもちゃを片付けるにも楽になりますよね。逆転の発想の勝利と言えるでしょう。
- 窓から家の中に入れるようにした
- これは例えば小さなお子さんがいる家庭や要介護のお父さんやお母さんがいるような場合にとても役立ちます。一度外に出た後に例えば子どもやお母さんの荷物を取りに戻るような場合に目的の部屋にそのまま入れたら、持ち場を離れる時間がかなり短縮できます。
- ベランダに出る手前に小さな収納スペースを作った
- これは洗濯物を干すベランダの手前に、洗濯ばさみやハンガーなどを収納できる小さなスペースを作ったという例ですが、洗濯機から洗濯物を出したら、そのままベランダに直行できるので、これは地味に大きな変革をもたらすアイディアかもしれません。
- 動線に徹底的にこだわった
- お母さんの家事動線はもちろん、お父さんや子どもたちの行動パターンを事前に徹底的にヒアリングしてもらい、それぞれが快適な動線を確保することができたという例。こういったことで家庭内のストレスはかなり軽減します。